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座禅体験に行って疑問に思ったこと

最近、座禅に行ってみようということになり
都内のある寺の座禅会に参加しました。

なんとなく座禅というと、
静かで伸び伸びした環境で
穏やか且つ凛とした雰囲気の中、身を清める…
みたいな印象がありませんか?
「何か新しい発見がありそう♪」と思い
ワクワクしながら参加したのですが、
終わってみると何やらモヤモヤ。。

ということで、座禅体験で気づいたことについて
ちょっとここで書いてみようと思います。

ただ、まず最初に言っておきたいのは
座禅自体はとてもいい経験になり、
決して悪いものではなかったです。
また、知識のない状態で参加した私にもある程度問題があり、
且つその宗派の考え方や習わしがあると思うので
そこは仕方のないことだと理解しています。
なので、これは文句とか批判とかではなく、
私個人のただの感想だと思って見てもらえたら幸いです。

では、気になったことを箇条書きでお話しします。

1. 健常者しか参加できないだろうと思われるシステム
座禅会は、18時から行われたのですが、
初回の人は17時半にレクチャーがあるとのことだったので
同行者と一緒に15分前くらいに寺へ入りました。

あまりに寒かったので、コートを着て入ってきた状態のまま座っていると、
レクチャーをする男性の僧侶?が入ってきて私の姿を見て
「説明書きを読んでください」と軽く怒り気味に言ってきました。

「え?」と思いながらお金を払うところに行ってみると、
たしかに何やら説明書きが。
要するに、説明書に靴下を脱げと書いてあったのに
靴下を履いたままだったことをとがめられたようでした。
気づかなかった私が悪いのですが、
特に誰にも案内されることがなかったので
「これ視覚障がいがある人だったらどうするのだろう?」と思いました。

そもそもお寺ががっつり段差と階段ありまくりで超バリアフル。
その段階でいろいろ「うーん」と思ってはいたのですが
まぁ古いお寺ならそういうこともあるか…と飲み込んでいました。

さらに座禅の最中は基本微動だにしてはいけないらしく
少し動いている人がいると「ガサガサ動くんじゃない!!!!」とものすごい勢いで住職が怒鳴り、
そもそも緊張していた空気がさらにピーンと張り詰めた状態に。。

これ多動症の人だったら絶対できないじゃんと思ったり。
そもそも座禅が始まったらトイレも行ってはいけないので、
排尿・排便障がいがある人もできないな~と思いました。
あと重い生理の女性も難しいかも…。
生理中じゃなくてよかったと心から思いました。。

かと思えば、移動や片付けはとんでもないスピード感を求められます。
終わったらすぐ立ち上がり座布団を片付けるなど
無駄な動きをしないで決められたことをサッと行うのが
ルールなのか習わしのようなのですが、
お年寄りや体のバランスがとりにくい人にも難しいはず。

「これ、健常者(もっと言うと、男性で、ある程度足腰とメンタルが強い人)じゃないとできないな…」
と痛感しました。

ちなみに私は繊細さんと言われる
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)の気質があるので、
突然の大きな音や光がとても苦手です。
なので、突然の怒鳴り声や音叉(おんさ)?のようなキーンという音にビクッと反応してしまい、
それもわりと恐怖でした。。

2.空気を読むことを強要する印象
これはすごく日本っぽいなと感じたのですが、
最初のレクチャーで「周りを見て学べ」と言われました。

もちろん、何事も技術とかは先輩を見て学ぶっていうのはありますが
右も左もわからない人たちに見て学べというのはなかなかハードルが高いです。
(しかもこれも視覚障がいだったらどうするんだという話で。。)

さらに、座禅の最後にお茶とお菓子をいただくのですが
その配膳もものすごくスピーディ。
無駄のない動きで行わなければならないので、
いただく方も効率よくできるよう考えて動く必要があります。
一応レクチャーでやり方は教わるのですが、
その場でできなくても教えてくれるわけではありません。
終始、なんとなく周りを見て「こうするのね」と思いながら
そのスピード感に合わせて動く形になります。

このずっと空気を読めという無言の圧力が
かなりプレッシャーでストレスでした。。
発達障がいの人はこれ厳しいと思うし、
私のようにHSPの人は「空気読まなきゃ」という気持ちでいっぱいになり
かなりしんどいと思います。

3. みんなと同じじゃないといけない感が強い
空気を読む、と似ていますが
同じ行動を取らないといけない感じがすごく重いです。

みんなと同じタイミングで同じ行動をし、
乱してはいけない、という感じがそこここに見られます。

上述した、お茶とお菓子をいただくときも、
とんでもないスピードを求められます。
参加者は常連が30名ほどいるのですが、
その常連さんたちと同じスピードで食べて飲まなければなりません。
私より先に届けられた人たちを見てみると、
30秒くらいでお茶とお菓子を流し込んでいます。
もともと食べるのが早くない私としては
脅威でしかありません…!

「ヤバ、あんなスピードで食べるの!?」と内心ヒヤヒヤしながら
届いたお菓子を開けてみると、のど越しの悪い大福系。
「これを30秒で飲み干せるか!?」と思いながら
やるしかないのでサッと口に大福を放り込み、
お茶を一気に流し込んでほぼ噛まずに飲み込みました。。

あやうく口が閉じられなくてお茶を吹き出しそうになりましたが
なんとか流し込んでお辞儀をし、お茶碗を返して終了。

ちなみにお菓子はとてもおいしかったです。
緑色の求肥に味噌あんが入っていた気がします。
(全く味わわずに流し込んだので詳しい味はわからず…)

「このお菓子を作った職人さんのためにも
ちゃんと味わいたかったな…」と思い、
ここもちょっぴり疑問を感じてしまいました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
以上が私が覚えた違和感です。

結局、ここは男社会で優性志向なのかなぁというのが
終わった直後の感想でした。

もちろん、すべての座禅会がそうだとは思っていません。
きっと寺や宗派によっていろいろな考え方があるのだろうと思います。

とはいえ、障がい者のためのフリーペーパー『Co-Co Life☆女子部』を作っている私からすると
ちょっともう時代遅れなのでは、という感じも否めませんでした。。

ここに疑問を持たない社会ってのもちょっと心配だなぁ…。

ちなみに、座禅をしてみて自身のことで気づいたのは、
私は他の人からどう見られているか、という部分を常に考えてしまうということ。
「初心者だと思って作法を見て笑われているかも…」
「服装が浮いてるような気がする」
など、ずっと座禅中も周りの人との違いのことばかり気になっていました。
まぁ、そういう空気の場所だった可能性もありますが、
確かに自分は周囲の反応を過剰に気にするところがあるので
これはいい気づきになったと思います。
座禅による収穫ですね。

あぁ、とりあえず言ってスッキリしました(笑)。
座禅の後に行ったご飯と銭湯の温かいお湯は
クタクタになった私の心を癒してくれました。
それもセットでいい思い出です(笑)。


関由佳
Posted by関由佳

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